桜の下に広がる多様な植生環境
春は、ニリンソウ・クサボケと桜の共演が見どころです。花見時期以外でも、真っ赤なキリシマツツジやアジサイが咲き誇り、ノカンゾウやワレモコウ、ツリガネニンジンなど季節ごとに様々な在来の草花によって土手が彩られます。玉川上水では、里山にあるような豊かな植生がご覧いただけます。
玉川上水草本調査報告書(令和2年6月~令和3年7月)
【調査目的】
調査区間内の種々の環境・管理条件(高木植生による林床日影条件、南岸・北岸での条件、下草刈り条件、ヤマザクラ植栽後経過年数等)によって、草本類がどのように分布・存在しているのか、また外来草本の侵入状況等を明らかにして、将来の草本類についての生育・分布等を考察することを目的としました。
【調査場所】
玉川上水約43kmのうち国の名勝に指定されているのは、西は小平市の旧小川監視所から東は西東京市・武蔵野市の境橋までの6kmの区間ですが、今回の草本調査はそのうち茜屋橋~平右衛門橋東側地先までの(小平市・小金井市)約2kmの南・北両岸を対象として行いました。具体的調査個所は玉川上水柵内の平坦地部の草本を識別して実施しました。
【調査内容】
ブラウンブランケ植生調査および開花等による草本識別調査・草本群落調査を行い、ブラウンブランケ植生調査はコドラード(方形の区画―6×1.5m)を南岸5か所、北岸5か所の計10か所設定して行いました。草本識別調査は全2kmを対象とし、橋を基準として南岸5工区、北岸5工区計10工区に分けて、1回/月の開花による草本の識別調査を行いました。草本群落調査は植生群落を形成しているニリンソウ・ワレモコウ・クサボケで実施し、群落位置、大きさなどを可能な限り測定しました。
【調査条件】
ブラウンブランケ植生調査のコドラード設定と草本調査の工区設定は南岸・北岸別、整備・未整備伐採区域別、整備後さらに再伐採区域(平右衛門橋以東)、整備区域(雑木伐採、ヤマザクラの植栽完了区域)・未整備区域、未整備伐採区域(伐採のみ行った区域―北岸茜屋橋~貫井橋間)、下草刈り有無―下草刈りあり(2回/年)・下草刈り無し、整備後の経過年数(植栽後経過年数)―1~2年経過・9~10年経過、を条件として各々設定しました。
【調査期間】
全体の調査期間は令和2年度調査(2020年6月~2021年3月)及び、追加調査(2021年4月~7月)を実施しました。ブラウンブランケ植生調査は2020年6月および2021年3月と2回実施しました。開花等による草本識別定性調査は2020年8月~2021年7月の12か月にわたり、主に1回/毎月上旬に実施しました。草本群落調査は2021年4月に行いました。これらを総合して考察し、所見を明らかにしました。
【草本区別】
過去のデータを参考に次のように草本を分類しました。
①雑木林床の多い草本
②つる性草本
③人里等に多い草本
④外来草本
【調査者】
椎名豊勝樹木医(ブラウンブランケ植生調査補佐、開花等による草本識別調査および報告書作成)
豊田武司樹木医(ブラウンブランケ植生調査)
木原茂夫樹木医(ブラウンブランケ植生調査補佐)
玉川上水草本調査報告書【目次】
調査概要・・・1
ブラウンブランケ植生結果・・・2
開花等による草本識別調査結果・・・25
開花等による草本群落調査結果・・・88
調査所見・・・101
表紙・目次・概要・ブラウンブランケ植生結果草本識別調査結果
